シャルマンワインで醸造を少しだけ体験してきました ー後編ー

収穫されたメルロー:シャルマンワイン

 前回の記事が長くなったので2回に分けて今回は後編となります。

 まず、建物の見学。なお、写真にも写っていますが、ワイン造りの責任者である山本所長自らに案内していただきました。

 外から入るとすぐの場所に除梗・破砕・プレス機が並んでいます。そこから更に数メートルの位置には発酵タンクが。蔵は高さ約10m、縦横もほどほどある建物ではありますけど熟成以外を1フロアで全てできるというのがいかにもワインだなぁと感じます。
 

山本所長

 
 日本酒の場合は昔ながらの建物の蔵であっても菌にはかなり気を使っているので、工程ごとにきちんと部屋も分かれているしかなり滅菌されていることがほとんどです。
 それと比べるとシャルマンは自然酵母で醸しているということで、より海外のワイナリーっぽさもあるような。規模もそれほど大きくないですしね。

 地下はワインの貯蔵庫になっていました。ここで赤は最低3年ほど熟成されてから出荷されます。僕らが収穫したメルロのワイン、待ち遠しいですが飲めるのはまだまだ先になりそうです。

 樽は基本的に数年で交換となるようですが、年季の入った一部の樽は30年ぐらい使い続けているそうで「これで熟成させるといい味に仕上るから捨てられない」とのお話。きっと樽に住み着いている様々な微生物も熟成に一役買っていることと思います。
 

地下貯蔵庫の樽:シャルマンワイン

 
 くわな屋もワインの倉庫は地下ですが、地下は気温が安定しているのがいいですね。夏場でも20度を下回る快適さ。湿度をどうするかは悩むところではありますが。

 見学はこんな感じでした。この後かるくテイスティングをし8kmほど離れた旅館に泊まり翌日は昨日収穫したブドウの処理です。車はシャルマンワインに停めさせていただきました。

 そして翌日の朝、早速収穫したブドウを除梗し破砕。発酵タンクへと移していきます。収穫したブドウにもスズメバチが寄ってくるので襲われないか微妙に緊張します。変に気にしすぎるとかえって危険そうな気がしたので平然を装います。

 除梗機を通すことでブドウの実と茎が分けられ破砕されます。とはいえ完璧に分離されるわけではなく破砕されたブドウの中にも多少茎が入ってしまっているのでこれを地道に取り除きます。色の薄いブドウも取り除きます。ついでに手で揉むようにブドウを潰します。
 全ては雑味のもとを取り除くため。
 

茎を取り除く:シャルマンワイン

 
 破砕はほんと、潰れれば何でもいいというわけではないのでこだわるところは除梗も含めて全て手で潰すそうですね。手で潰したり足で潰したり機械で潰したり、まったく潰さなかったり。
 なれていないせいもありますが、正直なところ除梗機を使って残った茎を取り除くのだけでもだいぶ大変でした。

 シャルマンさんは今後もっと高性能な除梗機が導入されるらしいので来年はぐっと楽になっているかもしれません。

 その後もまだ作業がいろいろとあるのでしょうが、私は時間の都合でこの辺りで離脱し帰りの帰路につきました。

 今回の訪問では、収穫→選果→除梗・破砕までの部分。ワイン造りの説明では一言で終わってしまう工程でも、実際にやってみるとそれぞれとても大変です。
 これまで日本ワインは海外のワインとは違う位置づけ、という印象が強かったのですが古樽でしっかり熟成させたカベルネシリーズは悪くないと思います。

 シャルマンワイン、あまり知られていないのはまずこれら日本ワインに関して。非常に収穫量が少なく、ほとんどを現地の直売所で販売しきってしまうからではないかなと思います。
 くわな屋でも今後シャルマンワインは取り扱いますのでどうぞご期待ください。ちょっと値段は張るけど、美味しいですよ。

ABOUTこの記事をかいた人

くわな屋酒店の店長をしております。 好きなお酒は日本酒、ワイン、ビールと主に醸造酒全般。 ありきたりなフレーズになりがちな「造り手の見える」をきちんと実行するべく、商品と一緒に、蔵元の魅力や造り手の個性、その土地の文化なども含めてお伝えすることを心がけています。

メガネはかけてたりかけてなかったり。