埼玉県が誇るCOEDOビールへ見学に行ってきました

COEDO東松山正面

 榮万寿の記事が途中になっていますが、その間ボージョレ・ヌーヴォーが発売されたりチラシ作りの締切に追われたり、風邪を引いたり、そしてCOEDOビールを見学したりと忙しくだいぶ間がひらいてしまいました。
 と、いうことでモチベーションの為にも榮万寿後編より先にCOEDOビールの工場に見学に行ってきたお話をさせていただきます。

 COEDOビールということですが、工場の場所は実は「東松山」です。本社のある川越市ではありません。三芳町にも工場があるようですが、2016年から今回訪れた埼玉県東松山市に工場を移しメインのビールはそこで製造しています。
 埼玉の自然豊かな田園と森に囲まれた東松山の工場。建物自体もレンガ調で凄い立派。近年の工場とは思えないバブリーな雰囲気があると思っていたら、昭和50年台に建てられた元リコーの研修施設をリノベーションして利用しているそうで、なるほどと納得しました。

 希望ですが、工場のエントランスの辺りにCOEDOビールとソーセージ等が楽しめるレストランとか作って欲しいです。
 見学の最後に、開放感のあるエントランスで6種類あるビールの試飲をさせていただきましたが、どの窓の外も自然豊かだし最高の環境です。社員さんはもちろん飲みませんので一人だと罪悪感が人一倍。

COEDO東松山応接室

 しいて東松山のビール工場の欠点を上げるとするならば、公共の交通手段では行きにくいこと。
 私の場合は熊谷駅からバスを利用しました。それでも最寄りのバス停からは徒歩で20分位歩きます。普段、あまりバスって乗らないのですが、この場所に車以外で来るとなるとバスは必須ですね。

 工場棟の方は中庭のあるロの字型の建物。見学ルートがあり、説明を受けつつガラス越しに様子を伺うことができます。
 見学は常時ではありませんが、定期的にツアーを行っているそうですので気になる方は調べてみてください。

COEDO東松山ビール工場

 上の写真にあるようにタンクなどを入れるキャパシティはまだありそうですので、今後も色々と期待したいですね。

COEDOビールとはどんなビールか

 今回の見学の中で1番勉強になったのが、試飲させていただいた定番の6種類のビールです。なかなか6種類をシラフの状態から一気に、しかも造り手からしっかりと説明を受けながら飲み比べるというのは出来ません。
 最初は移動時間の関係から「車で行きたい」と思ったものですが、ほんと交通機関を使ってよかったです。ちなみに北本から車なら30分、交通機関で1時間30分

COEDOビール試飲

 定番ビールは6種類あり、紅赤-Beniaka-、瑠璃-Ruri-、伽羅-Kyara-、白-Shiro-、漆黒-Shikkoku-、毬花-Marihana-。原料やホップ麦芽の焙煎具合などそれぞれ違います。
 印象としては全体的に上品で食中酒として真価を発揮するビールです。だから、多少の種類は選ぶかもしれませんが、ビアパブのようなところ以外、和食・イタリアン・フレンチ・中華など一般的なレストランにもうまくマッチするかと思います。

 クラフトビールってどうしてもドライな大手ビールの対極を目指すからか、個性重視、インパクト重視で地元頼みのところが多い気がしていますが、COEDOさんのビール造りはシンプルにビールとしての王道を目指している、そんな印象をうけました。

 COEDOの中でも定番の瑠璃はとてもシンプルでホップも麦芽も使用数は少なく、ビールの基本とはこういうものなのだろうと感じます。

 私もそうですが、どうしても基準のビールというと大手のビールを考えてしまいます。あれはあれで飲みやすくて嫌いではないですが、大手同士がシェアを取り合う中で「価格も安く利益も低く飲みやすく、ついつい量もかさんでしまうように」と造られた、ビールの王道からはやはり外れたものなのだと感じます。

 是非COEDOビールを飲んでみてください。店頭で買えばクラフトビールの中では圧倒的にお値段的にも安いです。くわな屋のテイスティングバーでもお飲みいただけます。
 今の所は定番6種類中4種類ですが、もう少々お待ち下さい。

 まとめとして、1996年からクラフトビール業界を牽引してきたCOEDOビールを埼玉県民はもっと誇るべき
 (ブランドは残っていても会社は変わっている、なんてところも結構多いんですよ)

COEDO東松山遠くから

 最後に帰る最中に撮ったCOEDO東松山工場。ピクニックでもできそうなほど自然豊かです。

群馬の館林へ「榮万寿」を醸す異色の酒蔵、清水屋酒造店を見学してきました【前編】

榮万寿の渋谷さん

※はじめに、トップの画像は榮万寿の造り手であり営業や企画等もこなすスーパーイケメン渋谷さんです。社長ではないので一応説明いたします。

 今年からくわな屋で取り扱いの始まった群馬の館林にて「榮万寿」を醸す清水屋酒造店へ行ってまいりました。
 創業は1873(明治6)年ですが1985年に1度酒造りを休止しており再開したのが2010年からということと、全国でも本当に最小規模の量しか製造していない蔵元なので、ご存知ないという方も多いと思います。

清水屋酒造店正面

 造っているお酒を簡単に説明すると、基本は五百万石を使用した純米酒か純米吟醸酒かの2種類。それをワインボトルに詰め、ヴィンテージをしっかり刻印し、冷蔵庫での数年単位による長期熟成させて販売。生酒ではないけれど保管は要冷蔵。

 榮万寿の具体的な酒造りに関してはこの後説明いたしますが、造っているものは間違いなく「日本酒らしい日本酒」です。しいていうなら濃厚辛口タイプで実際評判もいいです。
 しかし、コンテスト等にはまず出てこないお酒だと思いますし、榮万寿のいいところを探すほどに他の日本酒と比べることが馬鹿らしいと思えてしまうような不思議な日本酒です。日本酒らしい日本酒なのに。

 今回酒蔵を訪問し、よかったのは普段は滅多にお目にかかれないであろう渡邉社長と直にお話が出来たことです。非常に明朗で話も面白いのでバンバンメディアに露出したほうがよいのでは? なんて考えてしまいましたが実際に酒造りを行っている蔵人をもっとフォーカスして欲しいということなので、トップの写真は社長ではなく渋谷さん。

 そんな渡邉社長ですが考え方はいたってシンプルでとことん誠実。復活するときから小規模ということはわかっていても、流行りの酒米、酵母、製法などなど、色々と試してみたくなるでしょうけれどよくこれほど割り切った酒造りができるなと感心します。

 ヴィンテージごとに違う特徴をもつお酒が、更に熟成によって変化してく様子を飲み比べて欲しいということ。
 結構高価な日本酒ですのでなかなか飲み比べるのは難しいと思いますが、是非くわな屋にお越しください。もちろん徒歩で。有料ですがヴィンテージの違いを飲み比べいただけます。

清水屋酒造店とはどんな酒蔵か

 
 元々は新潟にゆかりのある家柄で、酒造りに適した良い水を探して全国を旅してたどり着いたのが館林だったそうです。
 館林というと「暑い」というイメージばかりで新潟から移るほど水が良いとは初耳ではありましたが、聞くところによると尾瀬の方の水が地下を通って館林に湧き出るそうで酒蔵も密集していますし、周囲にある飲料関係の工場などをみても確かに納得です。

 酒造りを復活させた1番の理由は、社長自身が日本酒の美味しさに目覚めたから。
 しかしその時、既に以前あった本蔵は老朽化で取り壊した後(現在はセブンイレブン?)。隣りにあった70坪ばかりの倉庫になっていた蔵をリノベーションし酒造りができるように改装したそうです。

 現在の蔵の横にあるセブンイレブンにはヴィンテージ違いでずらりと並んだ榮万寿。全国でもまさにここだけ。なかなかコンビニでは見れない光景でしょう。

セブンに榮万寿

長くなりそうなので分けます。
次回は実際にどんなお酒を造っているのかを紹介します。

日本名門酒会によるお燗酒の試飲会へ行ってきました

お燗酒試飲会の蒸し燗

 お燗酒というと、やっぱりおでんを始めとする鍋を想像しますが、季節や飲み方食べ合わせなどにかかわらず私自身お燗酒は好きな飲み方です。
 頻繁にはやりませんが、暑い中で飲むお燗酒も好きです。

 さて、冬を前にして日本名門酒会主催による業者向けのお燗酒試飲会が東京にて開かれたので行ってまいりました。
 もちろん仕事として行ってきたわけではありますが、お燗好きとして楽しく試飲できました。

 試飲できるアイテムはざっと30種類。どれもこれも基本的に年間を通して販売されているいわゆる「定番酒」が中心。
 日本名門酒会の試飲会はたいてい50種類超となるので、30種類というのは非常に肝臓にも優しくそしてあっという間でした。

 しかし、お燗酒の試飲というものは難しいもので少しの温度で感じ方は大きく変わります。1回注いでもらって、しばらく経ってからもう1度注いでもらうと印象がまったく違うということもあります。

 今回と同じお燗酒の試飲会も毎年行っているので行けるときは行くように心がけておりますが、以前と味の印象がだいぶ違うお酒もありました。
 とはいえ、数をこなせばその分いろいろと見えてくるものがあるので勉強になります。
 

手間はかかるけれど味が丸くなる新感覚の、蒸し燗!

 
蒸し燗説明付き

 こちらは近年話題に上ることも多い蒸し燗の様子。
 画像のPOPでも「まるみ・まろみ やさしい味わい」と書いてありますがそのとおり湯煎のお燗と比べると印象がそのように大きく変わります。

 私もこれまでも何度か蒸し燗のお酒は飲んだことがありますが、今回試飲したものが1番味わいが丸く柔らかくなっている印象をうけました。温度のせいもあるかもしれませんけれど。

 どうしても手間の問題が関わってくるのでなかなか気軽にできるお燗ではありませんが、是非機会があったら試してみてください。本来お燗に向かないと言われているようなお酒も意外と蒸し燗なら、というものもありますので。
 

ゆっくりとお燗を楽しみたい方にも大満足、ケトル燗!

 
電気ケトル燗

 そしてもう1つ、面白かったのが「電気ケトル燗」。ケトルメーカーは絶対に推奨していませんので「自己責任」にはなりますが、お燗好きなら誰もが1度考えたことがあるのではないでしょうか。
 なかなか手軽にこたつの上で湯煎でのお燗酒が楽しめます。先にお湯を沸騰させ、とっくりを入れる際は電源を抜くようにすればだいぶ安全ではないでしょうか。

 ネット通販で安い電気ケトルを探したら1000円以下なんですね。多分写真に写っているケトルがそれぐらい。安すぎてびっくりしますがお燗用と割り切って1つ買ってみてはいかがでしょうか。電子レンジより正確にお燗酒が楽しめるでしょう。

 お燗酒、試されたことのない方は是非1度お試しください。