宮城県の一ノ蔵より、夏の限定酒が入荷いたしました。
名前は「一ノ蔵 ふゆみずたんぼ 特別純米生酒」です!
今までそれほど「ふゆみずたんぼ(以下 冬水田んぼ)」の日本酒は仕入れていませんでしたが、実は店長にとって思い入れのあるお酒です。
冬水田んぼとは
簡単に言えば農作業のない冬の間も水を張り続けている田んぼです。(正式には 冬期湛水水田)
冬にも水を張ることでイトミミズや菌類などの微生物達が大量に発生、それを餌にするガンやハクチョウなど渡り鳥も集まり、フンや水田に残った稲わらが分解され天然の肥料となります。
泥は深くトロトロになるので普通の雑草は生えにくく、カエルや蜘蛛が住み着くことで稲に害を与える害虫も駆除してくれる、自然と共生した非常にいいことづくしな農法。
デメリットは雪の多い地域や、水が手軽に引き込めない環境では難しいようです。
更に多様な生物が生息する環境ですので基本的に農薬や化学肥料は使えません。
消費者側としてはメリットですが。
普通の無農薬栽培なども十分凄いのですが、それ以上に循環型な今でいうSDGsな取り組みですよね。
店長の冬水田んぼの思い出
まだお酒のことをほとんど知らなかった、今から20年近くも前に酒販店のグループで一ノ蔵を見学しました。
その際に冬水田んぼも見ているんですよ。
見学に絶好な真冬の2月に。
駅に集合し一同マイクロバスに乗り込み、蔵へ行くのだろうとおもいきやいきなり田んぼへ。
そして現地で冬水田んぼのことを説明していただいたのですが、寒いし吹きさらしで非常に風が強く何を言っているかほとんど聞こえず(笑)
聞こえたなかで覚えているのは向こうに見える手前の山はもう岩手県、とかそういう話だけ(笑)
現地をみてもらいたかったのでしょうし、私自身蔵自体よりも強烈に記憶に残っているので見れてよかったです。
そんな冬水田んぼの活動を20年以上? 支援している一ノ蔵はやっぱり米作りの蔵だなと思いますし仕入れねばとも思います。
スペックと肝心の味わい、そして価格について
お米はもちろん冬水田んぼで栽培された「ササニシキ」
精米歩合は55%の特別純米酒の生酒
アルコール度数16度
ササニシキって酒米じゃないけどどうなの? って思う方も多いかもしれませんが、宮城県では日本酒用としてもかなりポピュラーなお米で自信を持ってオススメします。
味わいは何かが突出しているわけではなく、その分素直に旨いと思えるお酒です。
比較的スッキリしている究極のバランス型。万人にオススメできます。
4月に行われた試飲会でもアンケート投票で73種類中の6位。
価格は720mlが1,700円、1800mlが3,400円。
生酒ですので保管は要冷蔵でお願いします。