日本酒、夏の限定十水が入荷。飲みやすい

夏の十水

山形県鶴岡市の大山さんが造る、十水(とみず)の夏酒が入荷いたしました。

実は以前も中身的には同じお酒は販売されていたのですが、十水の名称で販売されるのは今年から。

通常の十水は一般的な日本酒と同じアルコール度数が15度なのに対し、夏の十水はアルコール度数13度。

とはいえ単純に水で薄めただけ、というわけではなく夏の十水には「十水仕込み」で造った純米大吟醸を混ぜています。
 

十水仕込みとは

夏の十水1800

では十水仕込みとはどういう造りか、ということですが簡単に言うと通常より仕込み水の量を減らして造る製法です。

今は一般的にお米の量を10としたとき、仕込み水の量は12~14と言われています。

十水仕込みはお米と仕込み水が10:10、同量で仕込みます。

少なくとも江戸時代の灘ではその割合で造られていたそうで、大山も当時の文献からこの十水仕込みにたどり着きました。

当然、櫂入れとか仕込み中の管理は大変なはずなのですが、その代わりに濃厚でその割にキレの良い万能でいい日本酒ができたりします。

(できたりします、というのは一概に十水仕込みで全てが決まるわけではないから。くわな屋では発売初年度の十水は見送っているんですよ。)

ちなみにこの夏の十水仕込み、アルコール度数13度なので通常よりもさっぱりとしていることは間違いないのですが、一般的な仕込みの日本酒を13度まで下げたものよりもずっと味わいが残っていて飲みごたえがあるんですよね。

江戸時代の頃は飲む際はアルコール度数を5度くらいまで下げていた、といわれているので濃厚な十水仕込みの方が理にかなっていた、かもしれません。

今、くわな屋には夏の日本酒が色々入ってきていてアルコール度数が13度~14度くらいのちょっと低いものも多いのですが、その中で夏の十水はかなり大きな存在感を放っています。

いっそ、暑い日に食べる夏カレーなどに合わせてしまってもいいかもしれない、そんな懐の深い日本酒です。

価格は720mlが1,496円。1800mlが2,992円となります。

生酒ではないので、要冷蔵ではありません。そこもポイントです。