酒蔵は様々なお酒を造っていますが、商品リストにないものも多く存在します。
ごく少量、実験的に造ったお酒だったり、コンクールに出品するための日本酒であったり、特別なファンサービスであったり。
そんなお酒は「隠し酒」なんて呼ばれますが、この時期は特にたくさんの「隠し酒」が蔵元より販売されます。
(この時期はひやおろしもありますし、隠し酒も要冷蔵のお酒が多いのでくわな屋としては冷蔵庫の兼ね合いが大変なのですが)
さて、本日紹介する日本酒はそんな隠し酒の一つ。
千葉県は酒々井町、飯沼本家の「甲子(きのえね) 純米大吟醸生原酒」。
千葉県の日本酒、ということで東北地方のお酒などと比べるとなかなか手にとってもらいづらい、といったあたりも含めて知らないともったいない銘柄ですね。
マニアの方や業界からの評価は非常に高い蔵元ですので是非覚えておいていただきたいところ。
第一印象は瓶を開けた瞬間にわかるかと思いますが、非常にフルーティでとっても華やかな香り!
もともと甲子のお酒は火入れをしたものでも、香りが逃げずに残っているものが多いのですが、こちらは純米大吟醸の生原酒。
火入れも加水もしていないことも含めてその香りは別格。
そして米の旨味も伴った爽やかな口当たりと、ベタつかないスッキリとした後味のキレ。
価格は720mlが1,760円、1800mlが3,190円。
美山錦と山田錦を50%まで磨いて造った生原酒の純米大吟醸がこのお値段は圧倒的にお買い得ではないでしょうか。
さすが甲子の隠し酒です。