その美味しさに驚き、雨垂れ(!)という名前がついた「萩乃露 雨垂れ石を穿つ」が入荷

雨垂れ石を穿つ
雨垂れ石を穿つボトル

萩乃露 雨垂れ石を穿つ」です。
 

この日本酒ももう定番、といえるくらい毎年入荷しています。

毎年待っている人も多いですが、正直まだまだ全然伝えきれたとは思っていない日本酒ですね。

このお酒を造るのは滋賀県の萩乃露。

以前台風の被害にあった年に「被害をまぬがれて残った僅かな貴重なお米をどう使おうか、せっかくだから特別な日本酒を造ろう」として生まれました。

で、その特別な製法というのが十水仕込(とみずじこみ)

元々は山形県の大山さんが近年に復活させた、江戸時代の頃に実際に行われていたという製法です。

今の日本酒はお米の量を10とした時、仕込み水の量は12~14ぐらいになるそうですがこの十水仕込はその名の通りお米10に対して水も10

簡単に言うと「仕込み水の量を通常よりもかなり減らして造った日本酒」ということです。

仕込み水の量が減ると、当然ながら濃厚な酒質になるんですけれど単純に甘いってわけではないのがこの十水仕込の面白いところ。

飲み方は冷酒から燗まで、食事も和洋中とかなり万能なタイプになります。
 

芯はあるんだけれどふくよかで奥行きがあり、甘味のキレがよいので残らないのが特徴です。

濃密なのに爽やか
 

店長の提案ですが、麻婆豆腐とかアラビアータ風なボロネーゼとか、辛味と甘味もある濃厚なこんな料理にいかがでしょうか。
 

ただ、当然ながら仕込水の量が少ないということはそれだけ造るのも大変で、特に櫂入れ(醪の撹拌作業)は特殊なタンクなどでないとできないでしょう。

と、いうことで美味しいのだけれどなかなか全国的に採用の難しい製法だと思います。
 

スペックは、山田錦と吟吹雪を精米歩合60%まで磨いた純米酒となります。
春バージョンは生原酒で要冷蔵ですが、こちら秋の通常版は常温可。

価格は720mlが1,650円。1800mlが3,080円となります。
 

大山の本家「十水」とも比べてみていただきたいです。

燗酒コンテスト金賞のシールが貼ってありますが、同じくらい冷酒でも美味しいということをお忘れなく。